カードローンで借りたお金は収入じゃない!41歳・大学管理職が考える「借金のある家計簿」の正しいつけ方記事更新日:2026年10月13日41歳。大学で管理職として働きながら、単身赴任生活を送っています。仕事では予算や数字を扱う機会もありますが、自分自身の家計管理となると、なかなか思うようにはいきません。毎月の給与が振り込まれても、家族の生活費や単身赴任先での支出などが重なり、気づけばお金に余裕がなくなっている。そんな生活の中で、カードローンのお世話になることもあります。ただ、カードローンを利用する場合、気をつけなければならないことがあります。それは、借りたお金を自分の収入と勘違いしないことです。例えば、給料日前に生活費が足りず、カードローンで5万円を借りたとします。銀行口座には5万円が振り込まれ、残高が増えます。しかし、それは給料が5万円増えたわけではありません。将来返済しなければならないお金が、一時的に手元に入っただけです。当たり前のことですが、実際に家計簿をつけようとすると、この区別が曖昧になりがちです。今回は、カードローンを利用している人が家計を正確に把握するために、どのような記録を残せばよいのか考えてみたいと思います。カードローンで借りたお金を収入に入れてはいけない理由銀行口座にお金が入っても収入が増えたわけではないまず、家計管理で区別したいのが「収入」と「借入金」です。収入とは、給与や副業収入など、基本的に返済する必要のないお金です。一方、カードローンの借入金は、返済義務を伴うお金です。例えば、次のようなケースを考えてみます。項目金額給与の手取り350,000円カードローン借入50,000円銀行口座に入ったお金の合計400,000円この場合、銀行口座には合計40万円が入ります。しかし、実際の給与収入は35万円です。カードローンで借りた5万円は、返済しなければならない負債です。もし家計簿に40万円を収入として記録すると、本来の収入より多く稼いだように見えてしまいます。そして、生活費が38万円だった場合、家計簿上では2万円の黒字になってしまうかもしれません。しかし、実際にはどうでしょうか。給与収入35万円に対して、生活費が38万円。本来の家計は3万円の赤字です。カードローンによって一時的に資金不足を補っているだけで、家計そのものが改善したわけではありません。借入金は家計簿で別管理するでは、カードローンで借りたお金は、どのように記録すればよいのでしょうか。私がおすすめしたいのは、通常の収入とは別に「借入金」という項目を設ける方法です。例えば、次のように管理します。区分項目金額収入給与350,000円借入カードローン50,000円生活支出生活費合計380,000円収支給与と生活費の差額-30,000円資金増減借入金を含む現金の増減+20,000円※借入前後の利息・返済やその他の資金移動がないと仮定した例です。このように記録すれば、家計が赤字であることと、借入れによって手元のお金が増えたことを区別できます。大切なのは、銀行口座の残高だけで家計の健全性を判断しないことです。カードローンの返済額はすべて借金の減少になるわけではない返済額には元金と利息が含まれているカードローンを利用するうえで、もう一つ理解しておきたいのが返済額の内訳です。例えば、毎月9,000円を返済しているとします。9,000円を支払ったのだから、借金も9,000円減ったと思いたくなります。しかし、実際には返済額の一部が利息に充てられます。そのため、返済した金額と借入残高の減少額は必ずしも一致しません。カードローンの利息は、一般的に借入残高、契約年率、利用日数によって計算されます。アイフル公式サイトの金利・利息計算方法でも、利息の計算式が紹介されています。基本的な計算式は次のとおりです。借入残高×契約年率÷365日×利用日数なお、うるう年は366日で計算される場合があり、実際の利息は契約条件や利用状況によって異なります。24万円を年15.0%で借りた場合ここで、具体的な例を考えてみます。借入残高が24万円、金利が年15.0%、返済までの期間が30日間だったとします。この場合の利息は、次のようになります。240,000円×15.0%÷365日×30日=約2,958円1円未満を切り捨てると、利息は2,958円です。仮に9,000円を返済した場合、その内訳は次のようになります。項目金額返済額9,000円利息2,958円元金返済分6,042円返済後の借入残高233,958円9,000円を返済しても、借入残高が減るのは6,042円です。つまり、返済額の約3分の1が利息に充てられている計算になります。もちろん、これは計算方法を説明するための仮定です。実際には契約内容、返済日、追加借入れ、手数料などによって結果が変わります。しかし、返済額の全額が元金の減少になるわけではないという点は、ぜひ理解しておきたいところです。家計簿では返済元金と利息を分けて考える毎月の資金繰りと家計の損益は違うここで少し難しく感じるかもしれませんが、家計管理には2つの見方があります。一つは、毎月いくらのお金が出入りしたかという資金繰りです。もう一つは、生活のために実際にいくら使ったかという家計の収支です。カードローンの返済は、この2つを区別すると理解しやすくなります。例えば、9,000円を返済した場合、銀行口座から出ていくお金は9,000円です。資金繰りの管理では、9,000円の支出として扱う必要があります。しかし、その内訳を考えると、6,042円は借入元金の返済であり、2,958円が利息です。家計の収支を分析する際には、この違いを把握することが役立ちます。特に、借入れで購入したものをすでに生活費として記録している場合、元金返済まで生活費に加えると、同じ支出を二重に数えてしまうことがあります。返済額を3つの数字で管理する私がわかりやすいと考えるのは、カードローンの返済について、次の3つを記録する方法です。実際に支払った返済額返済額のうち利息に充てられた金額返済額のうち元金に充てられた金額この3つを記録すれば、毎月の支払負担と借入残高の減少を同時に確認できます。例えば、返済額が同じ9,000円でも、利息が3,000円なら元金返済は6,000円です。利息が2,000円なら元金返済は7,000円になります。利息が少なくなれば、同じ返済額でも元金を多く減らせる可能性があります。ただし、実際の返済方式は金融機関や商品によって異なります。最低返済額が借入残高に応じて変わる商品もあるため、契約内容を確認することが重要です。返済を続けても借金が減らないと感じる理由最低返済額だけでは完済まで時間がかかることがあるカードローンを利用している人の中には、毎月きちんと返済しているのに、借入残高が思ったほど減らないと感じる人もいるでしょう。その理由の一つが利息です。例えば、先ほどの24万円の借入れについて、追加借入れをせず、毎回30日間隔で9,000円を返済するケースを考えてみます。返済回数返済額利息元金返済分返済後残高1回目9,000円2,958円6,042円233,958円2回目9,000円2,884円6,116円227,842円3回目9,000円2,809円6,191円221,651円※年15.0%、各回30日間、利息1円未満切り捨て、手数料なし、追加借入れなしの簡易計算です。3回で27,000円を返済していますが、借入残高の減少は18,349円です。差額の8,651円は利息に充てられています。返済を続けているのに借金がなかなか減らないと感じるのは、こうした仕組みが関係している場合があります。追加借入れをすると残高が減りにくくなるさらに注意したいのが、返済後の追加借入れです。例えば、毎月9,000円を返済していても、その月に新たに1万円を借りれば、借入残高は増える可能性があります。返済したからといって、必ず借金が減るわけではありません。私自身、カードローンを利用することがありますが、だからこそ借入残高の管理は重要だと考えています。大切なのは、今月いくら返済したかだけでなく、先月より借入残高がいくら減ったかを確認することです。返済額と借入残高を並べて記録するだけでも、家計の状況は見えやすくなります。カードローン利用者におすすめしたい家計管理表通常の家計簿とは別に借入管理表を作る家計簿を細かくつけるのが苦手な人でも、借入管理表だけは作っておくことをおすすめします。ExcelやGoogleスプレッドシートなどを使えば、簡単に管理できます。例えば、次のような表です。管理項目記録する内容金融機関名借入先の名称借入残高現在返済していない元金契約年率適用されている金利毎月の返済額実際に支払う金額返済日次回の返済予定日利息額返済額のうち利息部分追加借入額当月に新たに借りた金額特に重要なのは、借入残高と追加借入額です。借入残高が毎月減っているのであれば、少なくとも元金返済は進んでいます。一方、返済しているにもかかわらず残高が増えている場合は、追加借入れや利息、手数料などの状況を確認する必要があります。借入先が複数ある場合は合計額も確認する複数のカードローンを利用している場合、それぞれの借入残高だけを確認していても、全体像を把握しにくくなります。例えば、A社で15万円、B社で20万円、C社で10万円を借りている場合、合計借入残高は45万円です。それぞれの返済額が少額でも、合計すると家計への負担が大きくなることがあります。金融機関ごとに返済日が異なれば、口座残高の管理も複雑になります。そのため、借入先ごとの情報に加えて、借入総額と毎月の返済総額を確認することが重要です。なお、借入残高は利用限度額とは異なります。限度額が50万円でも、実際の借入残高が20万円なら、返済対象となる元金は20万円です。反対に、利用限度額に余裕があるからといって、その金額を自由に使える資産と考えるべきではありません。単身赴任の家計では二重計上にも注意したい家族への送金と生活費を混同しない単身赴任の家計管理で難しいのは、自分の生活費と家族の生活費をどのように扱うかという問題です。例えば、毎月20万円を家族の口座へ送金しているとします。自分の口座だけで家計を管理する場合、その20万円は支出として記録できます。しかし、家族全体の家計簿を作る場合は注意が必要です。家族の口座に送金した20万円を支出として記録し、さらに家族がそのお金で購入した食料品や日用品も支出として記録すると、同じお金を二重に計上することになります。家族全体の家計では、口座間の送金は資金移動として扱い、実際に商品やサービスを購入した段階で支出として記録する方法が考えられます。一方、単身赴任者本人の家計だけを管理するのであれば、家族への送金額を支出として扱った方がわかりやすい場合もあります。重要なのは、どちらの方法で管理するかを決め、途中で混同しないことです。クレジットカードの支払いも二重計上しやすい同じことは、クレジットカードにも当てはまります。例えば、9月にクレジットカードで3万円の食料品を購入し、10月に銀行口座から3万円が引き落とされたとします。9月の食費として3万円を記録し、10月のカード引落額も生活費として3万円を記録すると、合計6万円を使ったように見えてしまいます。実際に購入した食料品は3万円分です。家計の支出を利用日基準で管理する場合、10月の引落しは未払金の決済として扱います。ただし、銀行口座から3万円が出ていくことに変わりはないため、資金繰り表には記録する必要があります。このように、家計の収支と銀行口座の入出金を分けて考えることが大切です。借金がある家計を立て直すために考えたいこと借入れが必要になった理由を記録するカードローンを利用したときは、借入金額だけでなく、何のために借りたのかも記録しておくと役立ちます。例えば、車の修理費、医療費、生活費の不足などです。借入理由を記録することで、突発的な支出だったのか、毎月の生活費が不足しているのかを確認できます。この違いは非常に重要です。一時的な支出であれば、今後の積立てによって同じ状況を防げるかもしれません。しかし、毎月の生活費が不足している場合は、収入と支出のバランスそのものを見直す必要があります。返済計画は生活費を差し引いて考える借金を早く減らしたいと思うと、できるだけ多く返済したくなるものです。しかし、無理な返済によって生活費が不足し、再び借入れが必要になってしまっては意味がありません。例えば、毎月の生活費を支払った後に2万円しか残らない家計で、3万円を返済しようとすれば、どこかで資金不足が発生します。まずは、必要な生活費や臨時支出への備えを確認し、継続可能な返済計画を立てることが重要です。余裕がある月に追加返済を検討する場合も、翌月以降の生活費を確保できるか確認したいところです。返済が苦しいときは早めに相談する借入れを繰り返しても生活費が不足する場合や、返済のために別の借入れをしている場合は、注意が必要です。政府広報オンラインでも、借金返済に困った場合は早期に相談することの重要性が説明されています。政府広報オンライン「キャッシングやローン返済でお困りのかたへ」また、日本貸金業協会の貸金業相談・紛争解決センターでは、借入れや返済に関する相談を受け付けています。返済が難しくなったときに、借入れを増やして対応し続けることは、問題を大きくするおそれがあります。家計の見直しだけで解決できない場合は、専門機関の支援を受けることも大切です。私が考える「借金のある家計簿」の本当の目的家計簿というと、節約のためにつけるものという印象があります。もちろん、無駄な支出を見つけることも大切です。しかし、カードローンを利用している人にとって、家計簿にはもう一つ重要な役割があると思います。それは、自分が現在どのような経済状況にあるのか、正確に理解することです。給与収入はいくらあるのか。生活費はいくら必要なのか。カードローンの借入残高はいくらなのか。毎月の返済によって元金はいくら減っているのか。これらの数字を把握できれば、今後どのように家計を改善していくべきか考えやすくなります。私は大学で管理職として働いています。仕事では数字を確認し、課題を見つけ、改善策を考える場面があります。しかし、自分自身の生活となると、数字を見ることから逃げたくなるときもあるものです。借入残高を確認するのが怖い。今月も赤字だったと認めたくない。そんな気持ちになる人もいるのではないでしょうか。それでも、数字を見なければ状況は変わりません。家計簿は、自分を責めるためのものではなく、これからの生活を少しでも良くするためのものだと思います。まとめ|借入金を収入にせず、借入残高の変化を確認しようカードローンを利用している人が家計管理をする際には、通常の家計簿とは少し違った視点が必要です。特に大切なのは、次の点です。カードローンの借入金を給与収入と区別する返済額を元金と利息に分けて確認する毎月の返済額だけでなく借入残高の変化を見る追加借入れをした場合は金額と理由を記録する家計の収支と銀行口座の資金繰りを区別する生活費の不足が続く場合は家計全体を見直す41歳になり、仕事でも家庭でもさまざまな責任を感じる年代になりました。単身赴任による生活費の負担もあり、お金の管理は決して簡単ではありません。カードローンを利用することもあります。ただ、借入れをしているからといって、家計管理を諦める必要はないと思っています。むしろ、借入れがあるからこそ、収入と支出、借入残高を正確に把握することが重要です。お金に余裕がないときほど、銀行口座の残高だけを見て安心したくなるかもしれません。しかし、借りたお金によって増えた残高は、自分の資産が増えたことを意味しません。返済しなければならないお金であることを忘れず、少しずつでも借入残高を減らしていく。そして、いずれは借入れに頼らず生活できる家計を目指す。そのための第一歩は、特別な節約術でも、難しい金融知識でもありません。自分のお金の流れを、正しく知ること。私はそれが、家計を立て直すための基本だと考えています。


